【概要】学校の授業やイベント等で、磁石の影響に関する演示実験を提供する。下記2点を理解してもらうことを主な目的とする。 ・磁石にくっ付く鉄などは磁石の周りで磁石になること。 ・磁石の周りには磁場ができること。 ・磁石にくっ付かない金属でも動く磁石に対して磁石のように振る舞うこと。 【演示の流れ】 導入:磁石で沢山のクリップがくっ付く現象を見せて、磁石に直接接触していないクリップもくっ付くことを認識させる。 <実験1:磁石に非接触な鉄球の磁化> 実験1の予想:磁石に上下2つくっ付いているの鉄球を離すとどうなるかについて、「下の鉄球は落ちる」、「下の鉄球は時間が経つと落ちる」、「下の鉄球はくっ付いたまま」の3択で尋ねる。 実験1:2つの鉄球を磁石から少し離しただけでは鉄球はくっ付いたままであり、時間が経っても下の鉄球は落ちないことを示す。 <実験2:磁場観察槽による棒磁石の磁場観察> 実験2の予想:オイルに鉄粉が入った磁場観察槽に棒磁石を置いた場合にどうなるか尋ねる。 実験2:鉄粉が磁石の周りに集まることで、磁石の周りに磁場ができていることを示す。 <実験3:金属筒中を落下する球形磁石の運動> 実験3の予想:鉄と金属の筒に球形磁石を落とすことで、どちらが早く落ちるかを尋ねる。 実験3:金属の筒に落とした球形磁石はゆっくりと落ちること示す。金属中に電流が流れることで金属が磁石になったことを説明する。 <実験4:落下する磁石の金属種類による違い> 実験4の予想:アルミニウムと銅を交互につないだ棒にリング形磁石を落とした場合にどうなるか尋ねる。 実験4:磁石は銅の部分ではアルミニウムの部分よりもゆっくり落ちる様子を示す。アルミニウムより銅の方が電流が流れやすいので、銅部分の方がゆっくり落ちることを説明する。 まとめ:「磁石にくっ付く鉄などは磁石の周りで磁石になる」、「磁石の周りには磁場ができる」、「磁石にくっ付かない金属でも動く磁石の邪魔をする」ことを述べて終わりとする。 |